【セキュアSAMBAユースケース6】
NASから共有フォルダごとクラウドへ移す、現実的な進め方

【セキュアSAMBAユースケース6】NASから共有フォルダごとクラウドへ移す、現実的な進め方

こんな課題ありませんか?

「NASの容量がいっぱいで、買い替えの見積もりが出てきた」
「在宅勤務のたびにVPNが混み合って、ファイルを開くのに時間がかかる」
「そろそろ故障が怖いが、移行作業を考えると踏み切れない」

ファイルサーバーやNASの置き換えで、いちばんの障害は「移行が大変そう」という不安です。
この記事では、いまの共有フォルダをどこまでそのまま持ち込めるのかと、数百GBあるときの現実的な進め方を解説します。

目次[非表示]

  1. 1.NASで起きている、よくある4つの問題
  2. 2.いまのフォルダ構成は、そのまま持ち込めます
  3. 3.数百GBあるときの現実的な進め方
  4. 4.移行前に確認しておきたい制約
    1. 4.1.アクセス権限は引き継げません
    2. 4.2.フォルダの深さとファイル名の長さ
    3. 4.3.Excelのマクロ(VBA)
    4. 4.4.並行運用
  5. 5.手伝ってもらうこともできます
  6. 6.まとめ:構成は持ち込める。権限は作り直す

NASで起きている、よくある4つの問題

困りごとクラウドに移すとどうなるか
社外・在宅から入れない(VPNが遅い・不安定)ブラウザとWindowsアプリで、社内と同じように使える
容量がいっぱい。買い替えのたびに業務が止まる容量を追加すれば済む。入れ替え作業が不要
誰が消したか分からない操作履歴・ゴミ箱・バージョン履歴(要有効化)で追える
故障やランサムウェアが怖い国内(AWS東京リージョン)に保管。バックアップ・ウイルスチェックのオプションあり

いまのフォルダ構成は、そのまま持ち込めます

結論からお伝えすると、フォルダの階層ごと持ち込めます。ただし、権限は上位のフォルダから下位へ引き継がれる仕組みのため、「上は全員・下の一部だけ隠す」といったNASの設計は、そのまま再現できません。見せ方が違うフォルダは、第一階層から分けて組み替えます。Web画面の「フォルダをアップロード」で、階層を保ったままアップロードできます。ユーザーも CSV で一括登録できます(テンプレートがダウンロードできます)。

[アップロード]メニュー(ファイルをアップロード・フォルダをアップロード)

[アップロード]から[フォルダをアップロード]を選ぶと、フォルダの階層を保ったままアップロードできます。

ユーザーの一括追加(CSV)の画面

ユーザーは、[ユーザーを追加]→[一括追加]で、CSVのテンプレートを使ってまとめて登録できます。

ただし、自動で移すツールはありません
現時点では、データを自動で移行するツールは提供していません(提供に向けて調整中ですが、時期は未定です)。コピーの作業そのものは、お客様または情シス・販売店の手で行う形になります。「置くだけで移行が終わる」わけではない点は、最初に押さえておいてください。

数百GBあるときの現実的な進め方

Web画面からのアップロードは、一度に1,000ファイルまで。実務では、それを超える規模がほとんどです。その場合は Windows アプリを使います。

  1. Windowsアプリを入れるエクスプローラーに仮想ドライブ(V:)として現れます。
  2. NASからV:へ、エクスプローラーでコピーする普段のドラッグ&ドロップと同じ操作です。特別なツールは要りません。
  3. 大きい単位で、時間のあるときに流す親フォルダを丸ごとコピーして、退勤前に流しておく会社が多いです。数回に分けて移す進め方もあります。
  4. 権限を設定し直すここは手作業になります(次の章)。

400〜500GB規模でも、この方法で移しているお客様がいます。かかる時間は回線と環境によるため、一概には言えません。まずは1フォルダだけ試して、自社の回線での速度を測るのが確実です。

移行前に確認しておきたい制約

アクセス権限は引き継げません

NAS側の共有設定は移りません。セキュアSAMBA側で設定し直します。手間に見えますが、この機会に「誰に何を見せるか」を整理できるので、そのまま持ち込むより結果的に良い形になることが多いです。

フォルダの深さとファイル名の長さ

項目上限
フォルダの階層標準10階層(プランによって最大15階層)
ファイル名191文字
フルパス260文字(V:\ ドライブからの全体の長さ)
管理画面の設定(フォルダ階層の上限)

管理画面の[設定]で、フォルダ階層の上限を確認できます(この画面では10階層)。

長年使ったNASほど、階層が深くなりがちです。移行前に、深すぎる場所と長すぎるファイル名を洗い出しておくと、当日つまずきません。

Excelのマクロ(VBA)

環境によって挙動が変わるため、動作を保証できません。マクロを業務で使っている場合は、トライアルで実際のファイルを開いて確認してください。

並行運用

製品側の制約はありません。移行中もNASを使い続けられます。契約の重なりについては、営業担当にご相談ください。

手伝ってもらうこともできます

「作業する人がいない」「止められる時間が限られている」という場合は、有償の移行支援があります。販売店が移行を支援しているケースもあります。オンプレミス・NASからの移行手順書も用意しています。

まとめ:構成は持ち込める。権限は作り直す

  • フォルダの階層ごと持ち込める。ユーザーはCSVで一括登録
  • 自動移行ツールは無い。実務では WindowsアプリのV:ドライブへエクスプローラーでコピー
  • Web画面からのアップロードは1,000ファイルまで
  • アクセス権限は引き継げない。移行を機に設計し直す
  • 階層は標準10(最大15)、ファイル名191文字、フルパス260文字の制限を事前に確認
  • 移行支援(有償)と手順書がある

いきなり全部を移す必要はありません。使用頻度の高いフォルダを1つ選んでトライアルで移し、速度と使い勝手を確かめるところから始めてください。

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